住宅資金の前にライフプランを考えよう
なぜマイホーム取得において、ライフプランが必要なのでしょうか?
マイホームを購入すると大抵の方が30~35年ほどの長い期間住宅ローンの返済に直面します。
その期間、子供の養育費、マイカーにかかる費用、老後の資金、その他予測しない冠婚葬祭の費用などが同時進行で発生することが予測されます。
そういった出費がいつかかりそうか、それに備えてどのように貯蓄していくかなどを家計のなかで予定立ててプランニングしておくことで、いざ出品の際にも慌てずゆとりある生活が可能になります。
また、夫婦で共通の目標を立てることによって絆も深まり、目標達成もスムーズになるでしょう。
ライフプランの基本の“3大資金”
ライフプランを立てるにあたって、何から始めれば…?と悩まれる方も多いでしょう。
そこで、ライフプランの大きな柱として“基本の3大資金”を軸に考えてみます。
基本の3大資金は「教育資金」「住宅取得資金」「老後資金」です。
教育資金について検討すること
・子供の習い事は?
・子供の教育方針について
・大学卒業までにかかる費用(公立・私立)
・教育資金について(教育ローン・奨学金など)
文部科学省の平成30年度子供の学習費調査による結果をもとに計算をすると
【幼稚園/3年間】
・公立…649,088円
・私立…1,584,777円
【小学校/6年間】
・公立…1,926,809円
・私立…9,592,145円
【中学校/3年間】
・公立…1,462,113円
・私立…4,217,172円
【高校/3年間】
・公立…1,372,072円
・私立…2,904,230円
日本政策金融公庫「教育費負担の実態調査」2020年3月発表分によると
【大学/3年間】
・国公立…538.5万円
私立大学では国公立大学よりおおよそ200~300万円ほど増えています。
全て公立であった場合、子供1人につきトータルの学習費は約1,000万円、すべて私立の場合約2,500万円必要になります。
学費のほか、習い事、入試の費用、大学に入ってからの一人暮らしの費用もかかるでしょう。
子供が生まれたら、保険や貯蓄の計画をしっかり立てておくのが賢明です。
住宅資金について検討すること
・住宅の購入時期
・購入する住宅の価格
・どんな住宅ローンが良いか
・住宅取得に関わる諸費用
住宅金融支援機構のフラット35「2019年度利用者調査」では所要資金が下記の通りでした。
(東開・近畿地方以外の地方)
【新築】建売戸建…2,855万円
マンション…3,630万円
【中古】戸建…2,062万円
マンション…2,329万円
【注文住宅】戸建…3,276万円
住宅資金については詳細な記事がありますので以下リンクを参照してください。
老後資金について検討すること
・退職金の予定額
・年金はいつから貰う?いくら貰える?
・早期退職は?定年後仕事をするか?
・老後生活の生活費用
・老後のリスクと予備貯金
・老後の資金の貯め方
総務省統計局の「二人以上の世帯のうち高齢無職世帯の家計収支 -2018年-」によると月の実収入が65~69歳で238,063円、支出は262,122円。マイナス58,109円。
70~74歳で実収入が223,371円、支出は252,654円、マイナス60,172円、75歳以降はマイナスは減少しています。
以上の結果から、月の収入を支出が上回っていることを考えると生活費不足分を補う資金が必要なこと、それ以外にも入院・介護・介護施設への入所などへの費用も準備しておくべきでしょう。
ゆとりある老後生活には約3,000万~3,600万円の費用がかかるともいわれますが、こちらも人生の中で考えておくべき大切な費用になっています。
これらの資金は、計画的に少しずつ取り組んでいかねばすぐに用意できるものではありません。
既にご家族をお持ちの方にとって、この3大資金はお互いに作用し、資金計画においてどれかを無視しては成り立ちません。
人生は不測の事態の連続だから、計画を立ててもしょうがないと考える方もいるかもしれませんが、これらのことを知ること・計画を立てることはとても重要なことです。
まずは人生設計を考え、なるべく早くこれらにかかる費用を把握し、早いうちから少しでも備えておくことは、決して無駄なこととは言えないでしょう。
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その他のライフイベント
基本の3大資金についてはお分かり頂けたと思います。
では、その他の資金についてはどのようなものがあるのでしょうか?
まだ未婚の方やお子様のいないご家庭では、結婚・出産などもまとまった資金が必要かもしれません。
結婚資金について、挙式・披露宴でのかかった費用からご祝儀を差し引いた実費分の全国平均は約90万円とも言われています。その他、新婚旅行や結納、両家顔合わせの費用、両親への記念品などの諸費用は含みませんので、さらに加算されます。結婚式を予定している方は下調べのうえ、しっかり計画を立てましょう。
出産費用については国民健康保険中央会の調査による「正常分娩分の平均的な出産費用について(平成28年度)」では、鹿児島県で443,213円となっています。そのうち、加入している健康保険組合から「出産育児一時金」が子供一人につき42万円支給されます。
こちらは正常分娩時の平均ですので、帝王切開の際の費用や出産前の入院費・検診費は含みません。
夫婦の場合、妻の産休や離職によって収入が減る可能性がありますし、出産費用以外にもベビー用品の購入などの支出もあるでしょうから、こちらもライフプランに加えて貯蓄に備えましょう。
ライフプランは家族で話し合おう
ライフプランは夫婦で話し合って共有するのはもちろん、子供も参加させましょう。
どんな家に住みたいか?将来の夢など、まだ小さいから分からないではなく、丁寧に説明して家族の会議に参加させることで家族のコミュニケーションにもなり、家族間の結束も固まります。
また、思いもよらない斬新なアイデアを貰えるかもしれません。
ライフプランが固まったら、次は一覧を作成します。
ライフプランの一覧表を簡単に作れるテンプレートなども、現在ではインターネットでダウンロードをすることができます。
一覧表を家族の見えるところに張り出して、マイホーム取得について家族みんなで頑張ってみるのも良いですね!
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